(2023年5月、削除された映像を入れ替え済み)
私と同じように90年代前半当時に中学・高校生活を送った人にとって三大カリスマギタリストといえば布袋、XのHIDE、BUCK-TICKの今井であったことには異論はないはず。
その中でも私は特に、バクチクの今井寿に夢中だった。とにかく見た目も曲もフレーズもギターも音も「普通じゃない」ことだらけで、いわゆる正統派ギタリストとは真逆。
当時は貪るように雑誌を読んだり音楽を聴いたり映像を観て「こんな機材使ってるんだ!」「あの曲のあのフレーズはこのギターで〜」というのに夢中になっていたので、リアルタイムで見ていた記憶を活かして今井寿氏のギター遍歴を映像と共に紹介していく。
今回は「フェルナンデス編」。
※ギター画像はネットで拾っている。元は「GIGS」の画像のはず。
※1997年に登場した「スタビライザー」以降については詳しくないので割愛。
※フェルナンデス以外のギターはこちらの記事へ→【第2弾】今井寿(BUCK-TICK)の歴代使用ギター(Gibson,Fender,その他)
Contents
初期のテレキャスタイプ「TEJ」
アマチュア時代に楽器店で購入し使用していたTEJ。黒と赤のペイントは、坂本龍一のアルバム「B-2 UNIT」のアルバムジャケットがモチーフと言われている。
使用している映像でYouTubeでやっと見つけたのがこれ。極初期の映像。画質が悪いけど「ROMANESQUE」。
デビュー当時のストラトタイプ
デビューしてからいわゆる「事件」まではこのストラト形状のイメージが強い。
ただし、形はストラトシェイプだがピックアップはツーシングルなので、テレキャス思考は変わらないと思われる。初期のカッティングの音色とかまさにテレキャス的で、布袋の影響が強い印象。
※写真の1枚目はP-PROJECTのもの。詳細不明。
88年から89年までの映像は大体このギターなので、せっかくなので好きな曲。ライブビデオ「SABBAT」より「Angelic Conversation」。
こちらはアルバム「TABOO」のツアー映像。
ツチノコギター(ひし形)
TEJのボディを大胆にカットしてこんな形のギターを使っていた。ボディの鳴りとかそんなこと考えていない、衝撃的なシェイプ。
改めて調べていると「ツチノコ」という呼び方で定着しているようですが、当時は「ひし形」と呼ばれていたはず。
レコード大賞での「JUST ONE MORE KISS」の映像で使用しているのを発見したので載せておく。当時は生演奏。
レコ大への出演や、ほとんどヴォーカルしか映さないカメラワークも含め、時代を感じる。
衝撃的な登場!白まいまい
今井寿といえばこのギター!というくらい認知度、ぶっ飛び度ともに抜群のオリジナルモデル。初登場は「事件」後の復活ライブ(東京ドーム)。この後いろんなパターンが登場するのだが、最初はホワイトだった。
復活直後のミュージックステーションの映像を発見。この頃は歌番組も生演奏で面白いですが、ヒデのギターが途中まで音が出ないというハプニングが発生しているのが残念。
「HURRY UP MODE」。
復帰アルバム「悪の華」リリースの一週間後に、インディー盤「HURRY UP MODE」がビクターから再リリースされたので、この曲を演奏したようだ。
最も有名な赤まいまい
まいまいモデルで一番有名な、赤色タイプ。この色でこの形はインパクト抜群!
ツーシングルでメイプル指板という従来のストラトタイプと同じスペックですが、ギターシンセのピックアップを搭載していたのが見た目だけでは無い大きな特徴。
(後に外されたようで、この画像では搭載されていない)
赤まいまいの映像はたくさんあるので、私の好きな曲。92年のライブビデオ「Climax Together」より「MISTY BLUE」。
ギターシンセについて簡単に。
一般的に言う「キーボード」は、シンセサイザー音源を鍵盤(キーボード)で鳴らすものだが、シンセ音源をギターで鳴らすシステムが「ギターシンセサイザー」と呼ばれる。鍵盤が弾けなくても、ギターを弾くような感覚でいろんな音が出せるのが魅力。ブラスやピアノなど、シンセの音を独特のタッチで弾くことができる。
ギターシンセを使った一曲。「太陽ニ殺サレタ」。
冒頭の鐘の音と、ピアノソロ部分です。
ピアノソロ部分なんか、いかにもギターシンセらしい使い方と言えるだろう(ピアノ音でチョーキングするところ等)。
あまり見ないレアな? グレイまいまい
まいまいはいくつかの色で作られたようだが、あまり有名じゃないものとしてグレイタイプがある。ピックアップは2ハム+ギターシンセという珍しい組み合わせ。
あまり使っていた印象がなかったが、動画を発見。ほとんど今井が映ってないけど「Oriental Love Story」でMステに出演したときのもの。オケが「殺しの調べ」のヴァージョンなので1992年のもの。
個性的過ぎるフレットレスまいまい
フレットレスギターというものを知ったのも今井寿氏だった。しかもまいまいギターのフレットレス。ライブで使っている映像は見当たらず。
まさかのダブルネックまいまい
フレットレスまいまいからさらに進化版のダブルネック仕様。Wネックギターというと通常ギタープラス12弦ギターという組み合わせがスタンダードだが、こちらは何と通常ギターとフレットレスという珍しい仕様。しかもまいまいの形なので違和感抜群。
このギターを使うのは「Brain,Whisper,Head,Hate is noise」。
92年のライブビデオ「Climax Together」での映像が衝撃的だったけど、残念ながらYouTubeでは見当たらず。2000年以降のライブ映像があったのでこちらで。
アームとサスティナー搭載の飛び道具テレキャスシェイプ
フェルナンデスのTEJにサスティナーとロック式アームを搭載した、完全飛び道具仕様。写真では消えかかっているが、ボディには「Monster Attack Dynamite」と殴り書きされており、「602」というのはペイントした時に泊まっていたホテルの部屋番号という豆知識。
映像は「darker than darkness」ツアー映像より「青の世界」TVKのライブ生放送映像で、音のミックスも悪いものの貴重な映像。
後年登場した「スタビライザー」ギターがサスティナー+アーム搭載で同じ仕様なので、それ以降は出番は無いはず。
ジミヘン風なのにギターシンセとLED搭載
リバースヘッドのクラシックなストラトシェイプで、オリンピックホワイトで左弾きの今井が持つとジミヘンドリックスを彷彿させる。
しかしこれにもギターシンセを搭載し、さらに暗闇で光るLEDが搭載されています。プレイ面では全くジミヘンの影響を受けていないであろう今井氏ならでは。
ネック裏には「darker than darkness」と書かれており、このアルバムのツアーで登場したギター。
Mステで「悪の華」「唄」を披露した時の映像。
ギター当て振りで有名な映像だが、トーク部分(バクチクベスト10)も入っています。
ジャガータイプなのに高音域はフレットレス
ジャガーシェイプのギター。
1995年「SIX/NINE」の頃に登場。当ブログのこの記事で紹介しているFENDER JAGUARに触発されてのものだと思われる。
仕様としては当時フェルナンデスから出ていたJGシリーズが基になっているものの、こちらのプロトタイプは何と12フレットより上だけフレットレス仕様!
NHK「POPJAM」出演時の映像で「見えない物を見ようとする誤解 すべて誤解だ」。画質は悪いけどステージングがインパクト大!
曲として必要があって高音域だけフレットレスなんだと思っていたが、この頃はギターソロもほとんど無く掻き鳴らすようなスタイルだったので、天邪鬼というか面白半分なのかも。
今井モデルとして市販されたオレンジジャガー
プロトタイプを経て、今井モデルとして市販されたのはオレンジタイプであった。ピックガードがミラーになっているのが渋い。
NHK POPJAMでの「Ash-ra」の映像。
シングル「キャンディ」の頃に登場したギターで、ライブでも同曲でこれを使っており、ものすごいノイズを奏でていた印象が強い。アルバム「Cosmos」を象徴するギター。
まとめ
こうしてギター画像を並べて文章を書きながら演奏している映像をYouTubeで探していると、はじめて見る映像にも出会えて面白い。
また、この記事は今井寿が契約をしているフェルナンデス社のギターに絞っているので、下記記事にて「フェルナンデス以外」のギターを集めてみた。
【第2弾】今井寿(BUCK-TICK)の歴代使用ギター(Gibson,Fender,その他)
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