(2021年追記)COLOR「GALAXY」バンドサウンドからハウス路線への転換と、全曲動画付き

(2017年に投稿した記事だが、2021年10月に一部加筆修正)

Dir en Greyの事務所の社長としてもお馴染みのダイナマイトトミーが率いていた、COLORというバンド。

「東のX・西のカラー」のように、半ば伝説のバンド的に語られることはあっても、サウンド的な評価をされることがあまりないので、以前こんな記事を書いた。

TATSUYA(COLOR)のテクニックとギターサウンドを年表と動画で振り返る

そしてそんなある日、ネットをいろいろ見ていてある物に目が止まった。ヤフオクで実際に落札されたもの。

29,980円!
これはCOLORが音楽性をガラっと変え「GALAXY」名義でリリースしたアルバムなのだが、驚くような金額で、しかも実際に落札されていることに驚いた。

このアルバム、当然私も昔持っていたのだが、学生時代に金欠で手放してしまった。パソコンにリッピングしていたので今でも音源はあるけど、現物はない。

そして案の定、この一連の「GALAXY」プロジェクトに関して記載された文章もネットになかなか無いので、「聴いてみたいけど高値で落札できない」という人向けに、解説も含めて紹介する。

サウンドスタイルの転換

1993年10月に、ビクターからリリースされたフリーウィルのオムニバスアルバム「Free-Will ANNIVERSARY 1993」。

ここに収録されたCOLORの「I CAN’T GO BACK」という楽曲。今までのサウンドから180度転換した打ち込みのハウス路線。これはファンを驚かせた。

そして年明け、1994年1月7,8日。
「Vicious Meets Free-will」イベント。
この日の出演は通常のバンド形態だったが、インタビューでTOSHIが「今年のCOLORはドラッグミュージック」と発言している。
(下記映像4:25〜)

そしてこの1994年、イギリスのDANZIGレーベルからリリースされた、アーティスト名の無い「GALAXY」というアルバム。

収録曲の画像があったので貼っておく。

このアルバム、ジャケにも歌詞カードにも「COLOR」という文字やメンバー名の記載も一切無し。ただし媒体によってはCOLORの作品であることがわかるように書いているところもあり、当時のファンならみんなわかっていた。

そして、COLORとSPEED-iDによるジョイントツアー「CLUB PSYCHO」。
この背景は…。

ツイートで紹介してくれている記事と写真は、当時のフールズメイト誌で私も読んだ。特にCINDYがマドンナみたいになっていたのが強烈に印象に残っている。

COLORとSPEED-iDでツアーを回って、クラブチッタ川崎のツアーファイナルのライブレポも当時フールズメイトで読んだ。

また、1994年はVogueのCHIKA主催イベント「BEHIND THE MASK」が各地で開催されていたが、当然イベント自体はFree-Willがバックアップしており、COLORも時期的にこのハウススタイルでの出演だったと思う。

試行錯誤とその後

COLORとしては、活動に関する試行錯誤中だったと思われる。このハウス路線への転換も、TOMMYのその頃の趣味だったのだろう。当時の何かのインタビューでTOMMYの「昔の作品は古い友達に聴かせられないけど、今のなら聴かせられる」といった趣旨の発言も読んだ記憶がある。

このサウンドスタイル転換は、当時中学生だった私も驚いた。ギターをやっていたこともありかつてのサウンドを期待していたのに、手にしたフリーウィルのオムニバスで流れてきたのはハウス路線のサウンド。テレビで見たマドンナの「VOGUE」みたいだなぁと思ったが、聴いているうちに気に入ったので、結局「GALAXY」を購入し、不思議とよく聴いたアルバムでもある。

一連の「GALAXY」の活動のあとは、COLORの活動は自然とフェードアウト。そして1995年のフリーウィルオムニバス「ストロベリーロードvol.1」に、COLORは不参加だったがTOMMYはSISTER’S NO FUTUREとして、GALAXY路線の「WAITING FOR YOU」というトラックで参加。
(ちなみにこの作品のサウンドはTATSUYAによるもの)

その後のGALAXYとして(というかCOLORとしても)の活動はないが、各種データを調べてみると、1998年にこの「GALAXY」セカンドプレスがフリーウィルからリリースされていた模様。もしかしたらフリーウィル盤が出回っているのかもしれない。

COLOR「GALAXY」楽曲紹介

ではここから、アルバム「GALAXY」の楽曲を紹介する。
アルバム自体がプレミアがついてしまっているので、コレクターではなく純粋に音が聴きたい人には、こういうYouTubeはありがたい。

『GALAXY』
かなりエフェクトがかかっているが、声でTOMMYとわかるだろう。

『TRANQUILIZER』
コーラスの声がMARRYっぽく聴こえるけど、メンバーがコーラスで参加しているのだろうか?

『PRISM#9』

『I CAN’T GO BACK』
先ほど紹介したフリーウィルのオムニバスに収録されたのとは、トラックが異なる。一聴すればわかる通り、Bメロの歌詞が、名曲「LA LA MIE」であるというのを付け加えておく。

『PARADOX』

『WHAT OF IT?』

『REMEMBER SEEING』

『PRIVATE ENEMY』

『EROTICA』
マドンナのカバー。
声は全く違うけど、不思議と曲調に合っている。

※オリジナルのマドンナのも貼っておく。
 聴き比べ用。

『ORIENTAL DEEP SLEEP』

最後に。
この「GALAXY」、ヴォーカルの印象でどうしてもCOLORというのがわかってしまうが、そういう偏見なくBGMとして聴いてみて欲しいと思う。

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