藤井麻輝によるプロジェクト・睡蓮のiTunes限定シングル「Spine」。
2007年の作品。
当時、ダウンロード購入して死ぬほど聴いた作品。
音楽って本来は予備知識なしで「音」として楽しむのが筋ですが、その時代背景や状況を知るのもまた楽しいものだけど、「睡蓮」誕生からデビュー作品までを振り返る。
2019年は藤井麻輝デビュー30周年ということで、記念ライブも実施されるという節目らしい。
おめでたいと思いつつ、フジマキ=ソフトバレエという強烈な印象がありつつもそれ以上にすごい音楽をやっていたというのを、私なりに記録しておきたい。
SOFTBALLETの解散が1995年。
その後のユニット「she shell」が1999年頃。
she shell、あまり当時の私の趣味じゃなかったのだが、ただ今聴くと新たな発見もあるのでまた記事にする予定。
ちなみにshe shell名義でリミックス提供した浜崎あゆみの楽曲についてはこの記事を参照。
→藤井麻輝と浜崎あゆみのコラボ/she shell名義のリミックス音源
その後、まさかのSOFT BALLET再結成が2002年〜2003年。
復活ソフバのライブは私も見に行ったので、これについてもいつか記事にしたい。
この復活ソフバ活動中には、すでに藤井の「睡蓮」構想があった。インタビューでそういった構想を語っていたはず。
しかし音源は全く出ずにライヴ出演だけで、睡蓮という名前だけ一人歩きしていたような感じだった中、ついに2007年にシングル「Spine」がリリースされた。
ただし、iTunesの配信限定。
日本で初めてiPhoneが登場したのが2008年7月なので、その1年前。
私個人はiPodでの音楽鑑賞に慣れており、Macに所有CDを取り込んでiTunesは愛用していたが、初めて音楽のダウンロード購入をした作品でもある。
※さらにこれとは別の曲が、睡蓮のMySpaceで聴けたような気もするけどその辺の記憶が曖昧となっている。
<収録曲>
・Spine(1.0)
・Daylight(1.0E)
この2曲、おそらく2007年に私が一番聴いた曲だと思う。
いろいろ忙しかった頃なので音楽を聴くことがあまりなかった頃だったはずだが、こればかり聴いていた。
例えばSOFTBALLETの「VIETNAM」のような重厚さ、「THRESHOULD」「U」のような過激さはフジマキサウンドの魅力でしたが、それとは異なりひたすらダウナー。そして、ドイツやイギリスじゃなく「和」を感じさせるテイスト。
さらにヴォーカルの芍薬さんの歌声。
昔からフジマキアレンジは「声も楽器の一部」という印象が強かったが、見た目の美しさだけではなく声色の魅力を十分に感じさせるアレンジ。
それにしても相変わらずの緻密な音作り。
今聴いても全く印象は変わらない。
所々に散りばめられている独特の耳障りな歪み音が心地よく、ヘッドフォンで大音量で聴くとその世界に浸ることができる。
当時、ソフトバレエ的な音を期待していた人も多かったはずだが、ソフバ的じゃないけどフジマキ的な要素がすごく感じられた。
その後、CDとしての最初の作品「音ヲ孕ム」がリリースされる。
「Spine」は別ヴァージョンで、「Daylight」は歌詞が日本語になり「昼間」として収録されている。
この作品以降についてはまた、後日記事にまとめる予定。
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