大学時代、友人宅にあった「Roland TB-303」という機械で遊んでいた懐かしい記憶。
TB-303というのは1980年代にローランド社がリリースしたベースマシンです。これが90年に入ってからハウス・テクノ界隈で使われ始め、今や伝説の名機と呼ばれています。
こんなレトロなマシンがなぜテクノやハウス界隈で欠かせなくなったのかの説明は他サイトに譲りますが、石野卓球の影響で知ったという人は多いはずです。
電気グルーヴのアルバムで言うと「VITAMIN」「DRAGON」のあたりの覚醒っぷりが半端ないのですが、普通にリリースされた作品を貼り付けてもありきたりになってしまうので、この当時に発表された石野卓球の「変名」による作品を紹介します。
より大胆に過激にTB-303を前面に押し出したアシッドなトラックもあります。
とれまレコードのレア盤音源
「DOVE LOVES DUB」というと石野卓球のファーストソロアルバムのタイトルですが、アーティスト名としてこの名前を使っていたのが94年、95年頃。田中フミヤ主宰の「とれまレコード」からいくつか作品を出していたりリミックス参加しています。
昔とれま盤を集めていたことがあるのですが、今は手元に残っていません…。
DOVE LOVES DUBとしての最初の12インチは貼られていなかったので、2枚目となるこちらを紹介。
DOVE LOVES DUB 「REIKO」
DOVE LOVES DUB 「TOMOKO」
いずれもアシッドトランス的な音(?)で気持ちいいです。303が暴れまわっていますね。ちなみにこの12インチにはもう一曲「Three Synthesizers」という異質なトラックが入っていましたが、こちらは未発見。
そしてその「TOMOKO」と共に、UKアシッド系のレーベルChoci’s Chewnsにライセンスされたトラックがあります。
DOVE LOVES DUB「Chiki Bam Tom」
また、とれまからリリースされたPOODLEの12インチで、リミックスも。
Poodle「Crush Balloon(Dove Loves Dub Re-Construction)」
ちなみにとれまレコードで言うと、「MICKIEE」という変名でも1枚リリースしていますがこちらもyoutubeには見当たらず(石野卓球のDJMIXCDには収録されています。
NINJA HEAD名義でも一つ。
「フロッグマンレコード」から出たサントラ盤「パルスマン」に一曲参加しています。
NINJA HEAD「PULSEMAN vs SINEMAN」
DANCE 2 NOISEシリーズの参加作品
TB-303から離れてしまいますが、変名シリーズということでおまけ。
NINJA HEAD名義でオムニバス「DANCE 2 NOISE 005」に参加しています。このシリーズはビクターからリリースされ006まで続きましたが、いろんなアーティストが参加しており面白い試みでしたね。
NINJA HEAD「DO YOU REMEMBER Rock’n’Roll RADIO?」です。タイトルを見ての通りラモーンズのカバーですが、人生の「オールナイトロング」が挟まれています。
ここまできたらもう一つ。
同じく「DANCE 2 NOISE 005」に収録されている、東京クラフトワーク「The Telephone Call」。こちらは砂原良徳の変名プロジェクトで、そのままですがクラフトワークのカバー。
どこかに書いていましたが、もしクラフトワークの「THE MIX」にこの曲が入っていたらこんな感じ?という雰囲気です。なるほど。丁寧な音作りです。
iPhoneで楽しめるTB-303クローンアプリ
iPhoneアプリで、TB-303のクローンといえるアプリがいくつか出ています。いずれも有料アプリですが課金する価値はありますよ。一時期ハマっていろいろダウンロードしたのですが、オススメのものを紹介します。
まずは見た目もTB-303ライクなベースマシン「DB-303」。ミョンミョン鳴ります。
続いて、TB-303とTR-909を一体化させたアプリ。
見た目もカッコいいですね。
パターンの組み合わせをプログラムして曲が作れる「TECHNO BOX」というアプリです。
ちなみにPropellerheadからリリースされていたReBirth(RolandのTB-303を2台とTR-808、TR-909を一体化させたソフトシンセ)がiPhoneアプリで出ていたのですが、今は販売終了しているようです。というわけで今は、上記のいずれかで楽しんで見て下さい。
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