【レビュー】Plug「Drum’n Bass for Papa」緻密に組み立てられたドラムンベースの名盤

WARPの100枚目を記念したオムニバスアルバム「We Are Reasonable People」確かこれは1998年に発売してすぐに買ったと思う。その一曲目が、Squarepusher/AFXによる「Freeman Hardy & Willis Acid」︎。

後ろでSE的に微かに聴こえるだけで楽曲内にメロディーもなく、あくまでドラムンベースのパターン変化がメインの曲だけど、そこに起承転結があり心を持っていかれるトラックだ。

これを気に入ってから、そういった作品を探している中でPlug「Drum’n Bass for Papa」に辿り着いた。

 

これぞドラムンベースの名盤‼︎

Wagon Christなどの名義で活動しているルーク・ヴァイバート(エイフェックス一派でもある)による、ドラムンベース系のプロジェクト名である「プラグ」としてのフルアルバム。

リリースは先ほどのWARP100番より前の、1996年。私が買ったのはソニーからライセンスされた国内盤だった。今は手元にないけど、音源を取り込んでiTunesにあるので久々にiPhoneで聴いている。

ジャケットに映っているのは、マジシャンだったという祖父のものだそう。それでタイトルがドラムンベースを父へ」。タイトル通り、ドラムンベースのリズムが全編にちりばめられたアルバム。浮遊感溢れる叙情的なメロディーに、緻密に組み立てられたリズムが空間を切り刻み疾走感溢れる作品になっている。

オープニングの「Me & Mrs Jones」の幕開けが素晴らしく、そこからアルバムタイトル曲へ。これぞ名曲。

その後もハズレ無しのトラックが続く。「Feelings」「I Freak Techniques」といった異世界にトリップしそうな素晴らしいトラック。

スライドを駆使したベースラインが快適な「Dbc」からメロウな中近東風フレーズが絡む「Maker Of All」で幕を閉じる。

まさに、自宅で聴くのに最適なドラムンベース。今聴いても全く古さを感じないなぁ。

 

さてこの名盤、Apple Musicに無いなぁと思っていたけど、Plugの作品として「Back On Time」という作品が出ているようで、こちらは1995年〜1998年頃に制作されたトラックらしいのだがApple Musicにあるみたい。

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