数あるエイフェックス作品の中でも、私が最もよく聴いた作品が、このアルバムかもしれない。
ご存知リチャード・D・ジェイムスが「AphexTwin」名義の契約関係（？）により、WARPレーベル用の名義「Polygon Window」でリリースしたアルバム。
「テクノ専門学校」には素晴らしいトラックが多く、同じエイフェックスでも名作「Digeridoo」まで収録されてたけど、私が当時引っかかったのはこっちだった。
確かこの直後に何かで「Analogue Bubblebath」を聴いてこっちもかなり衝撃を受けたのだけど、音の種類としては同じ類いだと思ったな。
そしてアルバムを聴いてみたところ、大当たり！
作品全編を包み込む、温もりのある乾いた音。テンポを落としたメランコリックな楽曲、ちょっと不協和音っぽい不安定な音。アナログシンセ独特の浮遊感から４つ打ちのハードな「Quoth」「Supremacy II」といった曲まで。
あらゆる電子音楽の洪水から、ラストのアンビエントな「Quino-Phec」で終わる構成も素晴らしく、アルバム１枚通して繰り返し聴ける名作。
過激なドリルンベース志向しか知らない人が聴いたらビックリするんじゃないかなと思う。近年のエイフェックスでは出てこない音楽性。
私はWARPの輸入盤を買い、その後ボーナストラック目当てでソニー盤を買ったけど、これらは大学時代に金欠で売ってしまったのだが、最近懐かしくて中古で買い直してしまったくらい、お気に入り。
iPhoneにも入っているしAppleMusicでも聴けるのに！
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