キャズムを乗り越えてレイトマジョリティー層にまで浸透したからこそ、バカッター騒動が起きる

最近テレビで、トークアプリ(と呼べばいいんでしょうか?)755のCMが流れています。かなり集中的に流しているようで、何度も見かけました。
ホリエモンとCAの藤田氏が手がけているということでしたが、AKBもやっているというのを前面に出していました。

2014年12月8日(月)に会員数が55万人を突破し、月間のアクセス数は5.5億PV(ページビュー)とサービスの利用者数を伸ばし続けています。
(サイバーエージェントWEBサイトより)

55万人がスマホにダウンロードしたということですが、これはWEBで積極的に情報収集する人達プラス、AKBなどの芸能人目当ての人たちでしょう。

今のままでは頭打ちになってくるので、第二フェーズとして一般層を取り込むためにCMを開始したようです。グノシーもスマートニュースも同じやり方でした。

マーケティングを行なっていく際の、ターゲットにおけるキャズム(深い溝)

WEBシーンにおけるマーケティング理論として「キャズム」という言葉を聞いたことがあると思います。

ハイテク業界において新製品・新技術を市場に浸透させていく際に見られる、初期市場からメインストリーム市場への移行を阻害する深い溝のこと。マーケティング・コンサルタントのジェフリー・A・ムーア(Geoffrey A. Moore)の著書『Crossing the chasm』(1991年)に登場するキーワードで、ハイテク市場におけるマーケティング理論である「キャズム理論」は大いに注目を集めた。

利用者の行動様式に変化を強いるハイテク製品においては、5つの採用者区分の間にクラック(断絶)があると主張した。その中でも特にアーリーアダプターとアーリーマジョリティの間には「深く大きな溝」があるとし、これをキャズムと呼んだ。

わかりますか?
まずターゲットを、大きく5つのグループに分けて考えます。

イノベーター(最先端で新しいもの好きな人)
アーリーアダプター(保守的だけど新しもの好き)
アーリーマジョリティ(普通の人よりは先に触る)
レイトマジョリティ(ごく普通の、みんな使っているから使う人)
ラガード(興味が全くない層)

この5つを、層の厚さも含めた図にするとこうなります。

chasm

アーリーアダプタとアーリーマジョリティーの間が空いており、深い溝がありますね。これが「キャズム」で、越えることが困難な大きな境目というべきものです。755アプリの場合、まさに今このキャズムを越えようとしていると思われます。

キャズム理論の図にスマホの普及率を当てはめてみると面白い

ここまでお読みの方にはわかると思いますが、新しいサービスだったり物というのは、まず最先端のものが好きな人が飛びついて、そこからだんだん浸透してくるものです。
これはあくまで数値的な参考までですが、スマホ所有率の推移とキャズム理論の人口比率をくっつけたものがあります。iPhoneが日本に登場してから、だんだんレイトマジョリティーまで浸透してきたというイメージです。

スマートフォンの普及率推移とイノベーター理論
20140526170632

あくまでイメージですが、iPhone5〜5Sのあたりで、レイトマジョリティー層にまでスマホが行き渡った感がありますよね。
ちなみにiPhoneで例えているのはあくまで時代的な流れを追うためであり、実際はAndroid端末の人が多いのですが。

アーリーマジョリティーとレイトマジョリティーの間にも深いキャズムが

ちなみにこのキャズム理論は前述の引用文にもあるように、1991年のもの。WEBもない時代で、新製品投入における考え方を示したものです。そして今のWEB市場を踏まえて考えると、さらにアーリーマジョリティーとレイトマジョリティーの間にもキャズムがあると言われています。

「レイトマジョリティー」と呼ばれる層。ここが一番多く保守的であるので、ここに浸透させることができればサービスとしてまずは成功と言えるでしょう。

レイトマジョリティーと呼ばれる人たちのイメージはこんな感じでしょうか?人によりますし一概には言えませんが。

・スマホに変えたけどやっぱりガラケーの方が使いやすい
・パソコンを触れない
・スタート画面がYahooじゃないとわからない
・ネットの情報は全てウソだ
・ネットの情報を全て信じる
・テレビや新聞の情報が全てだ
・ネットショッピングは全て楽天
・ネットで個人情報は一切入力しない
・Twitterでいわゆる「バカッター」的なことをする
・Facebook連携アプリをクリックして知り合いに迷惑をかける
・個人情報には人一倍敏感で、自分の写真はFacebookに載せないが、子供の写真は載せる
・稼げる系の情報商材を購入する

いかがでしょうか。
あくまでレイトマジョリティーと呼ばれる人たちにありがちな特徴を一つずつ並べてみただけなので、当てはまるものがあるからそうというわけではないですので念のため。

改めて考えると、FacebookやTwitterがここまで浸透したのはアーリーマジョリティーのキャズムを超えてレイトマジョリティーまで浸透したからであり、そう考えるとバカッター騒ぎが起きるのは仕方ないということです。ITリテラシーの低い人にまで普及しているのですから。

そもそもレイトマジョリティーと呼ばれる人は、情報収集についても受動的なものです。テレビから流れてくるものをインプットするだけであり自分からWEBへ収集にいかないので、テレビCMを流すことでやっとリーチできるのです。

今回の755もですが、今後もさまざまなサービスが「レイトマジョリティー」へのリーチを狙ってくるでしょう。その度にこの「キャズム」を乗り越えていかなくてはならないのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)