いいとこ取りの農業体験では、縁もゆかりも無い田舎に住むことの大変さは絶対にわからない!

特に若者を中心に、田舎に移住したいという人が増えているそうです。内閣府による調査でもそういった風潮が出ているみたいですね。

田舎暮らしに憧れる都市部の若者が増加傾向

 内閣府は2014年8月11日、「農山漁村に関する世論調査」の結果を発表した。都市部の住人で農村や漁村に住みたいと考える人の割合が、大幅に増えている。
都市部に住む人のうち、「農山漁村地域に定住してみたいという願望がある」と答えた人は31.6%となり、9年前の前回調査と比べて約11ポイント増加した。

もちろん仕事の問題などもあるので「すぐじゃない」という前提だそうですが、田舎希望の若者が増えているというのは驚きです。

ネットの普及により田舎でも情報格差は減ってきた

今はインターネットというものが普及し、ある程度の情報が行き渡るようになりました。それはスマホの普及でさらに加速したと思います。

しかしそれ以前、おそらく2002年位を境にすればいいと思うのですがそれより昔は、都会と田舎の「情報格差」は相当なものでした。

私も岡山県の田舎で育ちましたが、毎月読んでいた音楽雑誌が発売日の翌々日にやっと本屋に並ぶというような状態でした。今ならAmazonで予約すれば発売日に自宅に届きますが、ネットもなく好きな音楽に関する貴重な情報源だった音楽雑誌がそんな感じだったので、我ながら「田舎って不利だよなー」と感じていました。

このAmazonの例だって、別に物流が発達したからというわけではありません。Amazonという巨大ネット書店が生まれ「購入方法」が新しく出来たからこそ、このように個別で発送してくれるようになったわけです。そしてもちろん、これもネット普及による賜物なのです。

田舎には基本的に「何もない」

田舎と言ってもさまざまで、人によって思い浮かべる設定が異なるでしょう。ここで言う田舎とはいわゆる「地方都市」の類ではありません。

コンビニが無い(遠い)、信号が無い、電車が極端に少ないといった、車がないと生活しようがないような所です。吉幾三の「テレビもねぇ、ラジオもねぇ♫」とまではいかないですが(笑)様々なものが「無い」のが田舎です。

このような環境で育つと、都会に来た時に「何でもある!しかもその辺にたくさん!」という環境に衝撃を受けます。田舎から地方都市に出かけても思うくらいですから、大学や就職で東京や大阪にでた私のような田舎者の衝撃がわかるでしょう(笑)

このような環境に育った者からすると、わざわざ「田舎に移住する」という人が増えてきているのがどうにも違和感があるんですよね。

例えば私、生まれ育った田舎に戻らなければならなくなったら、まあ仕方ないので戻るでしょう。地元の友達も居るし実家もあるし、何より生まれ育った故郷なので、不便ながらも楽しみもあります。

仕事が無いのが困りますが、むしろ懸念材料はそれだけです。

けど…岡山とは全く違う県の、縁もゆかりもないど田舎に暮らせと言われたらイヤです

おそらく田舎出身者は、だいたい同じような答えだと思いますが…

都会の人には耐えられないであろう、田舎の暮らし

田舎は!不便ですよー。
物理的な不便さというものはもちろんですが、街から移住してきたら気持ち的に受け入れ難いことも多いはずです。

車は一家に一台ではなく「一人一台」
移動は車です。仕事以外でも、コンビニやスーパーに行くのも車がないと困ります。夫婦には二台必要ですね。

電車やバスは、学生とお年寄りが中心です。免許を取ったら公共機関に乗ることはほとんどありません。そもそも本数無いですから。

近所付き合い
当たり前のようにあります。隣の住人を知らない、というのは考えられないでしょう。

町内会の役員や清掃、溝掃除。
回覧板を回す。
寄り合いに出る。

消防団に入らされる。
年に何度か訓練。
もちろん火事が起きれば出動。
年末は交代で見回り。

地域の運動会。
地域の祭りの店番やお神輿。

「何でこんなことするの?」
「非効率じゃない」
「WEB化できるのに」
「お金払うから代わってほしい」
若い人や、柔軟かつ忙しい人は、こんなことを思うはずですが、そんなことは考えずやらなければなりません。思い入れのある田舎であればこういうのも面白がってできるかもしれませんが、私が「縁もゆかりもない田舎は無理」と思うのはこのような理由です。

よくある「農業体験」は、農業の楽しいところだけ抜粋している

田舎志向が上昇している理由の一つに、農業というものがあるでしょう。
「田舎で農業をしながら自給自足のスローライフ」みたいなイメージだとは思いますが…

とは言っても普通に街で生活していると農業に触れる機会もありませんので、一日農業体験のようなイベントがあります。そこで田植えや稲刈りをして農業の楽しさを体験するのです。

しかし、そこで農業の楽しさを知り、その情報だけで農業を捉えているのであれば「浅はか」としか言いようがありません。

田植え・稲刈りと言えば、農業の中でもメインイベントです。植える瞬間と刈り取る瞬間、しかも手でできる範囲だけというのはあまりにもいいとこ取りでしょう。

大雨だったり逆に日照りすぎたりという気候の問題、また台風で稲が倒れてしまったり…
また、山から夜には猿やイノシシが出てきて田んぼを荒らしたり。私が高校生の頃、期末テスト期間中に大雨の中、父親と一緒にイノシシ防止の柵を立てに田んぼに行ったのを今でも覚えています(笑)

そういった農業の現実を知ると、また考え方も変わってくるでしょう。もちろん田舎への憧れ自体は否定するべきではなく、田舎や農業を毛嫌いされるよりはよっぽどいい時代だとは思うのですが、楽しい所だけではなく厳しい現実や大変さも知るべきでしょう。だからこそ収穫の感動もあるのです。

いろいろ書きましたが、田舎で育った人と都会で育った人の考え方の違いって面白いですね。私は田舎者なので、縁のない田舎に憧れる都会人の考えがわかりません(笑)。というわけで田舎暮らしについては、メリットやデメリットを加味した上で考える必要があるでしょう。

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