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BUCK-TICK「ClimaxTogether」の映画感想 懐かしの映像で記憶を刺激する!


思春期にハマった音楽は、大人になってからもやっぱり特別な存在である。大人になってしまうとどうしても新しい音楽を吸収しようとする気持ちは減ってくるので、自ずと昔聴いていたものに回帰しがちだ。

仕事で東京出張があったので、BUCK-TICKの映画「BUCK-TICK ~CLIMAX TOGETHER~ ON SCREEN 1992-2016」を新宿バルト9で見てきた。

今はバクチクを聴くことはないのだが、たまたまこの映画のことを発見し、2週間限定公開とあったのだが「ちょうど東京出張のタイミングだ!」と気づき、足を伸ばしたわけだ。

自分の記録としても含めて、映画を見た感想を徒然なるままに書いていきたいと思う。

この映画について

タイトルの通り、ライブ「Climax Together」のドキュメントとなっている。1992-2016とあるのだが、1992年、2004年、2016年と12年周期で、同じ場所同じ日で行われたとのこと。

私の年代(後述する)だと1992年のClimax Togetherはライブビデオを擦り切れるほど見たのだが、12年おきにやっているって、それだけでもすごいこと。しかも不動のメンバーで。

そもそもデビュー30周年を迎え、いまだに年末恒例の武道館ライブができるって、考えれば考えるほど凄まじいことだ。

30代後半のバクチク感

私は38歳。
最初のClimax Togetherが行われた1992年は、中学1年生の時だ。

音楽好きだった私がバクチクを知ったのは小学校高学年の頃。エックスや布袋やバクチクといったものを知ったのだが、子供だったのでCDがたくさん買えるわけでもなく、人に借りて聴いたものだ。

1992年というとリメイクアルバム「殺シノ調ベ」がリリースされた年であり、このアルバムは死ぬほど聴いた。個人的には「狂った太陽」から「COSMOS」までがリアルタイムで一番ハマった時期である。

コンサート設備の進化

今回映画を見て、やはり映画館の迫力映像と音響で非常に楽しめた。メンバーのインタビューを合間に挟みつつだったが、思った以上に楽曲が多く、素直に音楽映像として楽しめた。

1992年版は当時何度も見た映像が懐かしく思い出された。楽曲も懐かしい。
2004年版は、炎などの特効が進化しているのを強く感じた。
そして2016年版。最近聴いてないもので正直初めて聴く曲が多かったが、バックに巨大モニターを設置しており、技術の進化による迫力映像が一体感を醸し出し、見ごたえがあった。

よく考えたら、24年という年月は、コンサートというもの自体の機材の進化の歴史でもある。そう考えると今はすごい。こうした映像効果というのも昔と比べるとコストも下がってきているはずだ。

バクチクの音楽の進化

昔と変わらぬ音楽性で何十年もやっているグループもあるが(それがいい悪いではなく、活動スタイルの問題)、そんな中バクチクの音は、時代によって全く違う。
しかしそれがバクチクというフィルタを通すことで、唯一無二の統一感を感じさせてくれる(安っぽい表現だが)。

ざっと3つの年代のを見ると、だんだん原点回帰というか、サウンドもシンプルにオーソドックスに(けどバクチク的な要素も残しつつ)なってきているような気がする。

そして何より、櫻井敦司の表現力!
昔と変わらぬ圧倒的なカリスマ性は維持しつつ、より人間的な面が前面に押し出されてきている…。これほ昔のイメージが強い私にとっても新たな発見だった。

やはり、本人もインタビューで語っているように、9.11の同時爆破テロによるところが大きいようだ。

偶然にもClimaxTogetherの記念日と同日に起こった悲劇。代表曲「スピード」の歌詞の変化にも現れている。

今井寿サウンドの変化

かつてこのブログでこんな記事(今井寿(BUCK-TICK)の歴代使用ギターを映像と共に紹介(フェルナンデス編))を書いているように、今井寿という人は私が影響を受けた一人だ。

なので今回の映画も、今井サウンドやギターにも目がいってしまう。3つの年代のを見て、その変化というのも非常によく出ていたので興味深かった。

まず1992年。
今井の象徴的な「マイマイギター」が中心だったが、ギターシンセを一番頻繁に使っていた時期だ。

「JUPITER」のコーラスのような音、「地下室のメロディー」のギターソロ、「太陽ニ殺サレタ」の鐘の音やピアノ音チョーキング、「KISS ME GOOD-BYE」のメインリフ。
この辺りの「ギター音にこだわらないスタイル」は影響受けたなー、と改めて思い出した。

参考:1992年版の「KISS ME GOOD-BYE」映像。

そして2004年版を見ると、マイマイギターの頻度が若干減り、割と骨太なギターサウンドを奏でる。が、ラスト「COSMOS」では、スタンドにセットされたギター型MIDIコントローラー「ZTAR」でシンセ音を奏でたと思いきや懐かしのひし形ギターを掻き鳴らす…。

探してみたら「COSMOS」の映像があったので貼っておく。

そして2016年。
さらに骨太になったサウンドを聴かせつつ、タイトル不明で申し訳ないが星野アコギがメインのバラードでは、シンプルなギターソロを。ロックバラードの王道という感じで、意外!
そして、1992年はギターシンセメインだった「JUPITER」では、スタビライザーギターでサスティナーとアームで効果音を出す。やっぱり独特だ!!

このように、だんだんシンプルに骨太になったと思わせつつ相変わらず今井寿的な面もあり、非常に興味深く見ることができた。

現在進行形のバクチクを堪能する!

単純に考えて、メンバー5人不動のままでメジャーデビューして30年間活動しているというのは、尋常じゃない。
それも、今でも全国ツアーをして年末武道館公演ができるというだけのセールスを保ちながら…。

今回映画を見て、昔の作品を引っ張り出して改めて聴いてみようかなぁと思わされたのと、最近の作品については全く聴いていなかったので、手を伸ばしてみようかなと思わせてくれた。

そして…
ClimaxTogetherの1992年版が、完全版CDになってリリースされたと!
二日間の公演をアンコールも含めて収録。音も最新リマスターだそうだ。

ちょっと高いけど(笑)まあ4枚組だから仕方ない。これはまた当時の中学生だった私の記憶を刺激してくれるなぁ…。