映画「We are X」感想。XJAPANの「生と死」

映画「We are X」を鑑賞し、その素晴らしさについて書こうとして、結局私のエックスに対する考え方だけで終わってしまった前回記事。

映画「We are X」前哨戦。私のXJAPANに対する認識と思い出

こんな思い出があった上で、この映画を見た。
ここ最近のXJAPANについては正直追えていないけど、復活後にファンになった人にはXJAPANの歴史が、そしてかつてファンだった大人の人も、思い出に浸ると共に「今も生きているバンド」というものを知ることができる内容だったと思う。

映画全体の感想

マジソンスクエアガーデン公演に向けてのカウントダウンをベースとした構成となっており、テーマは「生と死」だと思う。

XJAPANというバンドの生と死。
そして、YOSHIKIの父の死、HIDEの死、TAIJIの死。

そんな中、「いつも死について考えている」YOSHIKI。
生かされている、と言ってもいいかもしれない、その人生について。

究極のドキュメントである。

それがハリウッドの製作陣により、過去の映像から最新のインタビューやライブ映像まで含めまとめられていた。

YOSHIKIの父の死についてなど、ファンの人は知っているエピソードではあるけど、こうしてYOSHIKI自身により語られるというのはやはり重みが違う。これらを踏まえてエックスの曲を聴くと切ないですね。

Es Durのピアノ線

この映画ではさまざまなXJAPAN楽曲が挿入されているけど、オープニングを含め至る所で使われている「Es Durのピアノ線」という曲

アルバム「Jealousy」の1曲目のインスト曲で、次の「Silent Jealousy」の導入のような位置付けの楽曲だが、これがオリジナルだけじゃなくストリングスのヴァージョンなど使われている。

映画を通してこの曲を聴くと、さまざまな「生と死」についてが集約された曲だなぁと感じた。
後半ストリングスも入ってきて、一瞬のブレイクの後のEの音。そこからなだれ込む不協和音。
人生の張り詰めた糸が切れたような表現。

アルバム「Jealousy」を何度も聴いた人には馴染みのある曲だが、生と死の重みをこの曲から感じとれる。

TOSHI、HIDE、そしてTAIJI

この映画の見どころの1つである、TOSHIの洗脳騒動について。
本人が詳細に語っており、またYOSHIKIとその話をしている風景。

終わったことだから、乗り越えられたから今、笑顔で話せる。
XJAPANのヴォーカリストであるTOSHIの生と死を表していると感じた。

そして今こうしてTOSHIも、XJAPANとして生きているということ。

HIDEについては、当時のワイドショーの映像も含め入っており、ファンの混乱や悲鳴が切ない気持ちになる。やはりエックスというバンドにHIDEという人は極めて重要だったのだろう。

そしてTAIJI。
エックス脱退の真相が、当時は確か「音楽性とファッション性の違い」と説明されていましたが、YOSHIKIが「クビを告げた」とハッキリ語っている。過去に書籍のインタビューで既出の話ではありますが、やはり本人が語ると重みがある。
「約束を破った」と涙ながらに語っており、その約束というのは今でも「言えない」と。
TAIJI亡き今、その内容を知ることはできないけど、亡くなる一年前にXJAPANと共演したというのも今となっては切ない話だなあ。

今、生きているバンド

さまざまな生と死と隣り合わせで、今、XJAPANというバンドは生きている。生かされていると言った方がいいかもしれません。

正月に実家から持ってきた「ART OF LIFE」をiPhoneに入れていたので、この映画を見終えた後、ずっとリピートしている。1993年にリリースされたこの曲は、30分にも渡る組曲形式の楽曲である。当初はJealousyと2枚組でリリースされる予定だったが、発売に間に合わず単独でリリースされた。

SONYとの契約を終え、世界進出を発表し、第一弾として全て英詞でリリースされた。
1993年の年末ライブ「RETURNS」で演奏されて以降は、解散まで演奏されていないはず。

それが、復活ライブのレパートリーに入っていたので当時驚いた。
そしてその後のライブのセットリストを見ると、割と重要度の高い楽曲として演奏されているようだ。

この曲こそまさに「生と死」がテーマとなっている。
30分の楽曲に散りばめられたドキュメントが切ない。

歌詞を引用するのはマズいようなので控えるけど、導入部分の最後、バンド演奏が入る直前の歌詞。

もしこれが夢なら、起こしてくれ。
もしこれが真実なら、今すぐ殺してくれ。

私の意訳なので、ART OF LIFEの歌詞カードにあった日本語訳とは表現が異なると思うけど、ここの部分が何度も頭の中を駆け巡る…

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